2008.03.03 (Mon)

ミクのお兄さん・KAITO

Vocaloid KaitoVocaloid Kaito

クリプトン・フューチャー・メディア 2006-04-07
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MEIKOに続く二番目の日本語ボーカロイドとして生まれたのが、男声ボーカルのKAITO(カイト)です。
声を担当したのは、VOCALOIDエンジンの開発段階から声を提供していたベテランスタジオミュージシャンの「風雅なおと」さんで、「KAITO」という名前は一般公募によって選ばれました。
優しく爽やかな声を持っていますが、その「子供番組の歌のお兄さん」風の弱々しい歌声に全く需要がなく、製作したクリプトンからも「成功したMEIKO、失敗したKAITO」と言われるほど売れていませんでした。

KAITOが知られるようになったのは、やはりミクのヒット後です。
ミクとのデュエットやコーラスとして使われ始めたのですが、当初はMEIKOに比べると全く目立たない存在で、その不遇ぶりがネタにされていたほどでした。
しかし、そのノー天気に聞こえる歌声から「天然でへタレ」というキャラクターがつき始め、いくつかの動画から「アイスクリーム好き」「MEIKOに頭が上がらない」などの設定が定着してくると、ネタ系動画によく登場するようになります。
KAITOが真価を発揮し始めるのは「キミと出逢ってから」「うろたんだー」などの曲でKAITOの歌声が知られるようになった2008年に入ってからで、唯一の男声ボーカロイドという事もあってKAITOの作品はどんどん増え、ついにはニコニコ動画上ではMEIKOを凌ぐほどの人気となりました。販売数でもMEIKOと並んでいます。
長い不遇の時代を経て実力がやっと評価されたわけですが、それでも変わらずネタ系動画や掛け合いのオチに使われることが多く「仕事を選べないKAITO」と呼ばれています。

性能的にはVOCALOID1なので扱いが難しいものの、使いこなせれば様々に声を変えてリアルに歌う事ができます。使い手によってまったく違う声になるのもVOCALOID1ならではの特徴です。作品的にはカバー曲やトークロイド作品の割合が多く、特にキャラクターとしての人気が高いようです。




 【KAITO】「千年の独奏歌」勝手に手描きPVつけてみた
KAITOの代表曲として非常に高い人気を持つオリジナル曲「千年の独奏歌」のPV版です。これは、「千年の独奏歌」CD発売記念に行われた「千年祭」で投稿された手書きPVで、曲の世界観を絵本風の手書きイラストで見事に表現した作品になっています。
この曲の作者「yanagiP」は特に高い調教技術を持つ事で有名な人で、まったくクセも扱いも違うミク・MEIKO・KAITO・レンでそれぞれ殿堂入りオリジナル曲を持ち、「伝説のMEIKOマスター」「伝説のKAITOマスター」「伝説のLENマスター」の3つの伝説タグをつけられたただ一人のPです。そのyanagiPがKAITOの声を研究し、その声を生かす曲と歌い方を追求した結果作られたというのがこのオリジナル曲「千年の独奏歌」です。
民族音楽風の曲で、やわらかいKAITOのボーカルが神秘的に聞こえ、まさにKAITOを生かすためだけに生まれた名曲と言えます。



 【KAITO】WHITE NIGHT【吸血殲鬼ヴェドゴニア】
PCゲーム「吸血殲鬼ヴェドゴニア」のOP曲のカバーです。原曲は小野正利が歌うメタル風の曲で、全編英語の歌です。
普通なら到底日本語ボーカロイドに向いた曲ではありませんが、KAITOが切れのある高音で英語のメタルを歌いこなし、シャウトまで再現している神調教作品です。「気の抜けた歌声」と言われる事もあるKAITOのノーマルな歌声と比べると別人のように調声されていて、パワーのある声でまるで人間のように歌っています。
KAITOとMEIKOのVOCALOID1組は、VOCALOID2の妹達に比べて扱いやすさやベタうちで劣りますが、調整できるパラメーターが多いため声を様々に変化させる事ができる利点があります。
そのため、上級者が扱うと時にVOCALOID2を凌ぐリアルさや個性を発揮する事があり、根強いファンも多いのです。
作者は「根気P」で、ミュージカルに関係のあるカバー曲を多く手がけているカバー職人です。
前作である、ミュージカルキャッツ「娼婦猫グリザベラの歌」はやはり神調教として評判になり、「伝説のKAITOマスター」のタグも付けられています。



 手描きでカンタレラ【オペラ座のKAI人】
大ヒットした「黒うさP」によるKAITO・ミクオリジナル曲「カンタレラ」に手書きPVを付けた作品です。
タイトルの「カンタレラ」とはチェーザレ・ボルジアが使った秘伝の毒薬の名前で、その名の通りボルジア家のチェーザレとルクレチア兄妹の禁断の愛をテーマにした、耽美で背徳的なオリジナル曲です。KAITOとミクがデュエットで主役を務めています。
KAITOは扱いは難しいものの、数少ない男声ボーカルとして男女デュエットでは使われる機会が多いボーカロイドです。
この「カンタレラ」はKAITO曲の中でも上位に位置する大ヒット曲ですが、特に女性ファンに人気が高いようで、美麗なKAITOのイラストの手書きPVが多く作られました。これもその一つで、PV作者の独自解釈も入ったストーリーが、プロ並の耽美なイラストで展開していく傑作PVです。
ただ、ミクがかなり幼く見えるので、まるでKAITOが変質者のようだという声も・・・



 【勝手にPV】しねばいいのに【っぽいもの】
「どぶウサギ」さんによるKAITOの大ヒットネタ曲「しねばいいのに」にPVを付けたもので、数多いKAITOのネタ系作品の中でも特に人気のある動画です。
どこまでも爽やかな曲調とウザイくらい爽やかな絵柄のPVにのせて、KAITOが爽やかに「しねばいいのに」と歌うネタ作品です。タイトルはアレですが内容は軽くて爽やかなので、それほどネガティブな印象はありません。歌詞と曲調(とイラスト)のギャップが面白く、コメントで日ごろの些細なイライラを「しねばいいのに」と書き込んでストレス解消する動画になっているようです。ただし、漢字で書くとマジっぽくなるので非推奨。
作者の「どぶウサギ」さんはボーカロイド曲は多くありませんが、東方系同人サークル「dBu music」で東方曲アレンジを作って有名な人です。



 5人揃って卑怯戦隊うろたんだー!【とかち仕様で新隊員歓迎】
ボーカロイドブーム初期のKAITO最大のヒット曲で、今でも最も再生数の高いKAITO作品がこの「うろたんだー」です。
その人気は当時としてはすさまじく、ファンによって多くの設定や関連動画が作られ、作者の「シンP」も外伝的作品「それが僕らのジャスティス」などを発表して、一時「うろたんだー祭り」ような状況になっていました。
この曲にも様々なバージョンがあり、これはメインのKAITOの他にミク・MEIKO・リン・レンの5人で歌ったバージョンです。
架空の戦隊ヒーロー番組の主題歌という設定で、KAITOはかなり高いレベルの調整をされていて真面目に歌っているのですが、その内容は「何をやっても勝てば正義」と高らかに歌い上げる、正義のヒーロー番組のパロディです。
最初はまったく目立たなかったKAITOの人気を押し上げた作品であると同時に、ネタキャラ化を決定付けた作品といえるかもしれません。
この「卑怯戦隊うろたんだー」は、シリーズを集めたCDも発売されていて、その中でKAITOの声を当てた歌手・風雅なおとさん本人がうろたんだーを歌っています。後に鏡音リン・レンやがくっぽいどでも行われる、中の人によるボーカロイド曲カバーCDの一番最初となった曲です。
「うろたんだー」タグで、数多くの関連作品を見ることができます。



 【KAITO+MEIKO】いつも何度でも(アカペラ)【カバー曲】
青雲Pによるジブリ曲のカバーで、伴奏無しのアカペラでKAITOとMEIKOが歌っています。
リアルで力強い低音が素晴らしい作品で、ボーカロイドの特長の一つである完璧な調和のコーラスも聞く事が出来ます。後半で入るMEIKOのパートも神調教です。
KAITOは、同じVOCALOID1であり対になる声として作られたMEIKOと相性がいいとされ、デュエットで使われている作品も多くあります。しかし、どちらもそれぞれ癖のあるボーカロイドなので、この作品ほど両方を自然に使いこなしているデュエットはなかなかありません。
作者の「青雲P」は古い曲のカバーを多く作っているカバー職人で、昭和歌謡を感じさせる選曲で「おっさんホイホイ」タグが良く付けられます。その調教技術はKAITO使いの中でもトップクラスで、この作品の他にもKAITOとがくっぽいどのハーモニーが美しい傑作カバー「花の首飾り」や、ボーカロイドには難しい演歌を見事に歌い上げている「望郷じょんから」などもお薦めです。



 KAITO:ヤッターマンのうた
アニメ・ヤッターマンの有名な主題歌「ヤッターマンのうた」のカバーなのですが、元の歌を聞いたことがある人なら、驚くほどそっくりなのが解ると思います。
KAITOの声は男声ボーカルとしては高いので合う歌が中々ないのですが、この「ヤッターマンのうた」は元歌の独特な歌声がKAITOにピッタリで、まるで本人が歌っているように聞こえる傑作です。
気の抜けるイラストも、味があってKAITOらしく思えてきます。
作者の「うどんゲルゲ」さんは、ボーカロイドの限界に挑戦するような個性的な声を作る名人で、KAITO作品としては他にも「KAITO:After the fall(KLAUS NOMI)」「KAITO:パイク【ヒカシュー】」などの傑作(怪作?)を作っています。


最終更新・2010/1/19 人気ブログランキングへ ←押してもらえると励みになりますm(_ _)m

テーマ : 初音ミク ジャンル : 音楽

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*Comment

■とてもタメになりました

「カンタレラ」「しねばいいのに 」「うろたんだー」等は知ってたし見てたんですけど、それ以外は知識が無く・・・。これを期にもっといろいろな動画を見たり曲を聞いたりしたいと思います!!
KAITO |  2012.02.22(水) 02:13 |  URL |  【コメント編集】

検索でたまたま見つけましたが……これを読んでいる最中にやにやしていました。
KAITOが褒められるととても嬉しいです。
しかもうどんゲルゲさんまで……wwwカンタレラとかyanagiPはまだ来るかなーとは思ったのですがw記事の日付が最近だったら新城Pとか仕事してPとか増えていたのでしょうか。

なんかありがとうございました!
 |  2012.06.13(水) 19:44 |  URL |  【コメント編集】

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