2011.01.10 (Mon)

初音ミクの七色の歌声・初音ミクAppend

初音ミク・アペンド(Miku Append)初音ミク・アペンド(Miku Append)

クリプトン・フューチャー・メディア 2010-04-30

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クリプトン・フューチャー・メディア社から2010年4月30日に発売されたVOCALOID2 CV01A
「初音ミクAppend」(はつねみくあぺんど)は、初音ミクに新たな歌声を追加(=Append)する、大容量追加音声ライブラリ・パックです。
クリプトンはこれまでにも「鏡音リン・レン」(女声&男声)や「巡音ルカ」(日本語&英語)でも複数の音声ライブラリを収録していましたが、この「初音ミクAppend」では初音ミクに6種類もの新しいライブラリが追加されます。
あくまで追加ライブラリ・パックなので、使用には「初音ミク」のソフトが必要となります。

歌声で人間の感情を表現するのが難しいというのはVOCALOID共通の欠点の一つですが、Appendでは「力強い歌い方の初音ミク」や「囁くような歌い方の初音ミク」など様々なタイプの歌声(声はすべて藤田咲さん)を別々に収録していて、それを自由に切り替えながら歌わせるることで初音ミクの様々な歌い方を表現することができるようになっています。実質、新しいボーカロイドが6本セットで収録されているようなソフトです。収録やDB調整の技術も進歩しているため、滑舌や声のリアルさなども大きく向上しています。

その歌声(音声ライブラリ)の種類は、
甘くささやくようなウィスパーボイス「sweet」(スイート)
暗く憂鬱な表情の「dark」(ダーク)
やわらかくおしとやかな「soft」(ソフト)
明るくさわやかな「light」(ライト)
ハキハキとして活舌の良い「vivid」(ビビッド)
力強く緊張感のある「solid」(ソリッド)
の6種類で、従来の初音ミクのライブラリを合わせて7種類の歌声を使う事ができるようになります。元々初音ミクは扱い易い代わりに歌声の自由度が低いと言われていましたが、この初音ミクAppendの導入によって一気に表現の幅が広がるのです。
ただし、追加音声とは言ってもライブラリごとに性能や癖が全く異なるため、全てを同時に使いこなすのはなかなか難しいようです。

Appendではパッケージデザインも一新されていて、フィギュア原型師・浅井真紀さんのデザインしたフィギュアを元にイラスト化したものが使用されています。元のミクよりもさらにSF的なデザインで、「出荷前のまだ色が付いていない素体からラッピングが捲れていく状態」をイメージしてデザインされています。
ニコニコ動画に投稿される実際の作品では、この新しいデザインのイラストが使われる事はそれほどありません。また、歌声がAppendでも使用ライブラリ名などは明記されないことも多く、Appendを使用していても、あくまで初音ミクの歌声として扱われているようです。


【dark】

 【古川本舗】ピアノ・レッスン asp-mix【初音ミク】
初音ミクAppend「dark」を使った動画で、古川Pのミクオリジナル曲「ピアノ・レッスン」をマイナーチェンジしてAppendに歌わせたセルフカバー作品です。
「dark」は初音ミクAppendの中でも特に個性的なライブラリの一つで、従来ミクの明るくノー天気な歌声とは反対の、暗く哀愁を感じさせる大人っぽい声で歌う事ができます。まるで人間のようなリアルさ・生々しさも大きな特徴で、今のところAppendの単独のライブラリとしては最も多く使われ、人気の高い歌声です。
特徴が明確な分向き不向きもはっきりしていて、静かなバラードなどを得意とする反面、明るい曲や力強い曲などを歌わせるのは難しいようです。
この「dark」や「sweet」のように汎用性が低く用途が限られそうなボーカロイドを製品化できるのも、複数ライブラリ収録のAppendならではの利点かもしれません。
「dark」をメインで使用した作品は多く、この曲の他にも、darkマスターkeenoさんによる「glow」や、ささくれPのβテスト作品「ウタカタ永焔鳥」、まさにダークなマチゲリータPのホラー曲「キャンディアディクトフルコォス」など多くの名作が発表されています。


【soft】

 【初音ミクSoft】 ハロ/ハワユ 【オリジナル】
ナノウ(ほえほえP)のオリジナル曲で、初音ミクAppend「soft」が使用されています。Appendの優しい歌声と共感を呼ぶ歌詞で人気になり、多くの歌ってみたでカバーされるなど、初音ミクAppendを使ったオリジナル曲の中でもトップクラスのヒット曲となっています。
「soft」は優しく柔らかな歌声が特徴で、ノーマルミクの明るさを少し抑えて滑舌とリアルさを向上させたようなライブラリです。Appendの中でも歌声が従来ミクに近いため使いやすく、ノーマルミクの歌声と合わせたりコーラスに使ったりなど、補助的に使われる機会も多いようです。
「soft」がメインで使用されている事が明言されている作品としては、PSPゲーム「初音ミク-ProjectDIVA-2nd」に収録されたDATEKENさんの「Cardioid」、kousさんのVOCAROCK「嘘つき造花」、coさんと少々Pのコラボ「海月」などがあります。


【sweet】

 【PV】谷中初音町よりハロー【capsule+初音ミク+MMD】
capsuleの「Hello」を初音ミクAppend「sweet」でカバーしたものに、MMDと実写の合成PVを付けた作品です。動画は短いですが「sweet」の可愛い歌声とLat式ミクがよく合っていて、どこか郷愁を感じさせる実写映像も合わせた名作PVです。ループするので注意。
「sweet」はVOCALOIDでは初のウィスパーボイス(吐息が多く混ざった囁き声)のライブラリで、甘く幼い感じの歌声が特徴です。初音ミクAppendの中では「dark」と並んで個性的な歌声のライブラリであり、その分汎用性は低く歌いこなせる曲も限られています。しかし、その魅力的な囁き声は人気が高く、特に可愛い感じの曲で多く使われています。
「sweet」の代表的な作品としては、ミクAppendの公式デモ曲も手掛けたwhooさんの「トラベリングムード」や、可愛い曲に定評のあるOSTER projectさんの「バスルームガーデン」、sweetの素朴な歌声を生かしためざめPの「モカ」などがあります。


【solid】

 【初音ミク Append】 初雪草歌 【オリジナル曲】
曲:少々P/歌詞:蜜蜂さんによる民謡風オリジナル曲で、初音ミクAppend「solid」をメインに、ノーマルミク・リン・レン・KAITO・キヨテルがコーラスで使用されています。それまでの初音ミクでは到底歌いこなせない力強い歌唱が多くの視聴者を驚かせ、solidの高性能を広く知らしめた動画です。
「solid」はミクの欠点の一つであった「歌声の力強さ」を特徴とするライブラリで、調声次第で非常にパワフルな歌唱が可能となります。調教できる幅も広く、汎用性にも優れたポテンシャルの高いライブラリです。
ただし、その分使いこなすにはそれなりに手間がかかるようです。
「solid」の特徴がよく解る作品としては他に、初雪草歌と並んでsolidの代表曲と言える力強いヴォーカリオン曲「原罪と未来のジレンマ」や、UTAUの代表曲をカバーした「耳のあるロボットの唄(カバー)」などがあります。


【vivid】

 [初音ミクAppendオリジナル曲] 五月少女
millstonesさんによるハウス風オリジナル曲で、初音ミクAppend「vivid」が使用されています。
「vivid」は元気で滑舌の良い歌唱が特徴で、非常に調声がしやすく、はっきりとした発声をすることができます。「sweet」ほど極端ではありませんが高めで可愛い感じの声で、リアル路線の「dark」や「soft」とは逆に、ミクのアニメ声っぽさをさらに強調したような歌声になりやすいようです。
その特徴から、可愛くて元気な曲によく合います。また、ノーマルミクとも比較的近い歌声なので、曲の中で場所によって切り替えながら使用するのにも向いているようです。
「sweet」や「light」と微妙に被っているためか、今のところ他のライブラリと比べて「vivid」が単独で使われている作品は少なめですが、蝶々Pの「Specification」や、orangeさんの「たとえば、ここで。」などが代表的な作品です。


【light】

 【初音ミクAppend】 ピアノのために 【挫折P/オリジナル】
挫折Pのオリジナル曲で、メインに初音ミクAppend「light」、コーラスでlight以外のAppendのライブラリが全種使われています。
「light」は初音ミクAppend発売直前に急遽追加された第6のライブラリで、軽く明るい歌声が特徴とされています。ノーマルミクの個性であるノー天気な明るさをそのまま残して、やや力強くしたような特徴を持つライブラリです。ノーマルミクと近い歌声のため合わせて歌わせるのにも向いていますが、ライブラリの個性がはっきりしないせいかAppendの6種類の中では最も使用される機会が少なく、今のところ「light」単独の曲はあまり多くありません。
「light」をメインに使った代表的な作品としては、Append曲を多く発表している少々Pの「ЯΛΝ!」や、珍しいsolidとlightのデュエット「violet」などがあります。


【複数】

 初音ミクアペンド総出撃オリジナル組曲 「初音ミクの分裂→破壊」
cosMo@暴走Pによるオリジナル曲で、初音ミクAppendを全種類使用しています。大ヒット曲「初音ミクの消失」と関連するシリーズの一編として創られ、「仮想歌手の6つの表情のための組曲」という副題が付けられています。
初音ミクAppendは一本で6種類もの歌声が増えるため、複数のライブラリを使ってコーラスや合唱などが作りやすいのも特長です。とはいえ6種類(ノーマルを入れると7種類)全て使うのは手間とHDD容量がかかるため、一作品で使用されるライブラリは1~2種類の場合が多いようです。全てのライブラリを一度に使った動画は、発売初期の性能テストや実験的な作品がほとんどです。
例としては、6種類の歌声を比較できるように並べたselePの「Six Nights」や、一曲の中ですべてのライブラリを細かく切り替えながら使用しただいすけPの「Earth Song」、4種のライブラリを切り替えながら感情表現を試みたそそそPの「僕達のセカイ」などがあります。


【初音ミクAppendデモまとめ】
[2010/03/23] 「初音ミク・アペンド」デモまとめ・その1 「dark」
[2010/03/23] 「初音ミク・アペンド」デモまとめ・その2 「soft」「vivid」「sweet」
[2010/03/23] 「初音ミク・アペンド」デモまとめ・その3 「solid」「light」「複数」


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テーマ : ボーカロイド ジャンル : 音楽

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