2008.02.02 (Sat)
初音ミクのキャラクター
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VOCALOID2「CV01初音ミク」(はつね・みく)は、一番最初に発売されたCVシリーズのボーカロイド(日本語ボーカロイドとしては3番目)で、ボーカロイドブームの象徴となっているソフトです。
唯一成功したバーチャルアイドルとも言われ、著作権の問題をクリアした二次創作活動や、無名の
個人が作曲した作品をミクが歌う事で大勢の人が視聴して、人気によってはネット配信やCD発売、
カラオケ配信にも繋がるという新しい創作文化を作り出しています。
その名前は、新機軸のCVシリーズの「初めての音」として、「未来」への可能性となるように、という想いで決められました。
また、その服はかつて音楽の新時代を築いたヤマハの名シンセサイザー「DX7」をモチーフに、
「未来」的なデザインでまとめられています。リン・レンの「現在」、ルカの「過去」を思わせるデザインと対比させているようです。キャラクターデザインは「KEI」さんで、他のCVシリーズ「鏡音リン・レン」「巡音ルカ」のイラストも担当しています。
他にも、初音ミクには、「ネギ」「アホの子」「みっくみく」などいくつかの独特なキーワードがあり、ミクの個性として定着しています。
まるでバーチャルアイドルとして人格まで設定されているようですが、元のソフト「初音ミク」には、インストール画面でパッケージイラストが一枚表示されるのと、公式サイトにある名前・年齢設定以外のキャラクター性はありませんでした。(後に数枚のポーズ付きのイラストが発表されました)
初音ミク発売後に作られたいくつかの人気キャラクターソングが、今の初音ミクのイメージの基礎を作り出し、定着させていったのです。
ここでは、初音ミクのキャラクターに影響を与えた、代表的なキャラクターソングを紹介してみます。
→キャラクターソング系以外の代表曲については「初音ミクの代表曲」へ
初音ミクオリジナル曲 「ハジメテノオト(Fullバージョン)」
初音ミクオリジナル曲 「未来の歌」
初音ミクを代表するキャラクターソングで、多くのミクファンの中で「みくみくにしてあげる♪」と同様に大切にされている曲です。「ハジメテノオト」は、14曲ある再生数ミリオン(100万)達成ボーカロイド曲の1曲でもあります。
「ハジメテノオト」と「未来の歌」は対になる歌で、新しいコンセプトで作られたVOCALOIDシリーズ第一号「初音(ハジメテノオト)」「ミク(未来)」の名前に込められた想いを、切なく過去に捨ててきたものを振り返りながら、そして高らかに未来へ歩むように、それぞれ歌っています。
作者のmaloさんがこの2曲しか発表しておらず、まったくの謎の人なのも伝説性を高めています。(投稿者も代理で、作者名は着うた配信されたときの登録アーティスト名で始めて判明)
ハジメテノオトは、「Good Smile Company」のTVCMでも流されました。
【初音ミク】みくみくにしてあげる♪【してやんよ】
初音ミク初期の代表曲で、ミクブームの象徴ともいえるお馴染みの歌です。
ミク関連動画でもっとも多くの再生数を持つ最強のキャラクターソングです。
内容はちょっと電波系で、声の調教自体は平均的な出来なのですが、解り易く印象的なメロディと歌詞は洗脳力が高く、サビの「みっくみくにしてあげる~♪」というフレーズは一度聞いたら忘れられないミクのキャッチフレーズになりました。ちなみに、このセリフは「ぼこぼこにしてやんよ」というAAのパロディです。
1分半という短さも何度も聞きたくなるポイントかも知れません。
ブーム初期、初音ミクの名前はこの歌とともに急速に広まり、ミクの魅力にはまる事を「みくみくにされる」「フルみっくにされる」などと言うようになりました。
【初音ミク】恋スルVOC@LOID (修正版)【オリジナル曲】
再生数ミリオンを達成している動画の一つで、後のトップP「OSTER_project」さんのオリジナル曲です。
この作品は、初音ミクのオリジナル曲として最初にヒットした曲で、ミク自身を主題にしたキャラクターソングとしては一番最初の作品でもあります。この曲によってキャラクターソングブームが幕を開け、それをきっかけにVOCALOIDでオリジナル曲を発表するという文化がうまれました。
この曲でのツンデレっぽいミクのキャラクターはそれほど定着しませんでしたが、ミクのキャラクターとボーカロイドブームに非常に大きな影響を与えた動画と言えます。
この曲は、作者「OSTER_project」さんによっていくつかの別バージョンが作られています。
まだ練習中でうまく歌えていない様子をトークロイドを交えて巧みに表現した「恋スルVOC@LOID
-テイクゼロ-」と、切なく悲しい片思いアレンジ「片想イVOC@LOID」の2曲で、どちらも名作です。
→「キャラソンの元祖 OSTER project作品」へ
VOCALOID2 初音ミクに「Ievan Polkka」を歌わせてみた
初音ミクの発売は8/31でしたが、この動画は9/4に投稿されています。
まだアニソンなどのカバーがいくつか出始めたばかりの時期に、この高い完成度の動画は非常に強いインパクトを与えました。
正確にはキャラクターソングではありませんが、この動画のヒットによってミク=ネギ・アホの子のイメージが付き、また、インパクトのあるデフォルメ「はちゅねミク」は、独立したキャラクターとして定着します。
元の歌は「イエヴァン・ポルッカ」というフィンランド語の歌で、ネギを回すイラストとセットで、ネット上で一時ブームになった曲です。この動画はよく「ロイツマ」と呼ばれますが、それは歌ったグループ名だそうです。
→さらに詳しいネギの解説は「なんでネギ?持ち物戦争(1)」へ
初音ミクのキャラソンを作った→『おしえて! だぁりん』
「これなんてエロゲ?」が合言葉のミクキャラクターソング。
明るくポップな曲調で完成度も高いのですが、いかにもそれっぽいタイトル題字や甘ったるくて微エロの歌詞やパステルカラーのアニメーションなど、美少女ゲームの主題歌っぽいのが特徴です。作者さんは否定してましたが、多分狙ってます。
初音ミクの声を細かく調整して自然に歌わせる作業は、なかなかふさわしい言葉が無く、人によって言い方がまちまちでしたが、この歌がヒットしてからは「調教」で定着してしまいました。
声の調整を「調教」というのは、元は2chのDTM版で初音ミク発売以前から使われていたのが発祥だそうです。
初音ミクの消失-DEAD END- PV 2つを合わせてみた。
再生数100万を超えている、初音ミクを代表するキャラクターソングの一つ「初音ミクの消失」の、別作者版PV作品二つを合体させて作られたPV動画です。
「初音ミクの消失」は、「初音ミクの暴走」から始まる「cosMo(暴走P)」さんの高速歌唱シリーズの一つで、その中でも最も人気がある曲です。(他に、「初音ミクの終焉」「鏡音レンの暴走」など)
壊れてしまった初音ミクが、消滅を迎える最後の瞬間に歌う「最高速、最高圧縮の別れの歌」(作者コメントより)です。ボーカロイドならではの超高速歌詞で、機械の歌姫である悲しさと次第に壊れていく絶望感、それでも消えない歌うことへの想いが迫力とともに伝わってきます。それでもネギは登場しますが。
ミクのキャラクターソングというと明るく能天気な歌が多いのですが、機械の最後の悲しみを歌ったこの曲は人気になり、二日弱で殿堂入りを果たしました。
「歌ってみた」でも人気で、「人間には無理」と言われた高速歌唱に対抗心が燃えるのか、大勢の歌い手達がこの曲のカバーにチャレンジしています。
→「暴走する超高速歌 cosMo(暴走P)作品」へ

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初音ミク、鏡音リン、鏡音レンなどがいる、グループ名は??