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2008.01.10 (Thu)

名作で見るボーカロイドの歴史5

激動の2007年は終わり、ついに「CV02鏡音リン・レン」が発売されて、新年を迎えます。
ボーカロイドの2008年は、鏡音祭りで幕を開けました。
期待度の高かった鏡音レン・レンが年末に発売されると、早速それを使った新曲が次々と投稿されて人気を呼びます。
ところが、多くのニコニコユーザーの意表をついて元旦に投稿された「ぶっちぎりにしてあげる♪」を
筆頭に、次々とロードローラー関連の動画がランキングに上り、全ての話題を掻っ攫ってしまいます。
後にクリプトンも「計算外」と漏らすほどのネタ動画祭り、通称「ロードローラー祭り」です。




 【鏡音レン】鏡音レンに鳥の詩を歌ってもらった【ショタロイド】
ニコニコ動画で「国歌」とまで呼ばれる事のある人気曲「鳥の詩」を、ロック風にアレンジしてレンに歌わせた作品です。
鏡音リン・レンの発売日に丁度ニコニコ動画が長期のメンテナンスに入り、メンテ終了とほぼ同時に投稿されました。鏡音レンの最初のヒット曲です。
リン・レンはミクと比べると非常に滑舌が悪く、ただ歌詞を打ち込んだだけでは不明瞭にしか歌えません。特にレンはどうやっても鼻声が抜けないので、なかなか使いこなせないと言われています。
この曲では、発売日に投稿されたとは思えないほど上手く調教されていますが、それでも機械的な部分がかなり残ってしまっています。
しかし、アレンジの良さとその美声で多くの女性ファンを獲得し、元々人気曲だった上に、メンテ明けで再生が集中したという好条件ではあったものの、たったの14時間18分で殿堂入り(10万再生)を果たすという快挙を成し遂げました。
これは、全VOCALOID関連動画の中でも最速の初動記録で、いまだに破られていません。
ちなみに他のボーカロイドの最速殿堂入り記録は、「みくみくにしてあげる♪」21時間40分、
下の「リンリンリンってしてくりん」18時間30分、「咲音メイコ・星間飛行」21時間12分、
「島唄-KAITO」18時間45分(その内メンテが3時間)、ルカの「RIP=RELEASE」21時間4分、
となっています。(漏れがあるかもしれないので参考程度です)
「ミクの弟・鏡音レン」



 【鏡音リン】リンリンリンってしてくりん【オリジナルソング】
発売日に、上の「鳥の詩」とほぼ同時(4分差)に投稿された、鏡音リンオリジナル曲です。
「みくみくにしてあげる♪」を意識したような、リンの名前をサビのフレーズに使ったキャラクターソングで、「リン」を電話のベル(の音がする携帯の着信音)に見立てた可愛い感じの曲です。
調教の難しさで定評のあったリンですが、この曲の作者「ジェバンニP」のリンには他の作者にあるような独特の癖や訛りがほとんど無く、リンを使った曲として最初の、そして最速の殿堂入りを果たしました。
作者のジェバンニPはこの曲が初のボーカロイド作品ですが、手に入れてからたった一晩でこれだけのオリジナル曲を仕上げて投稿、そしてその日のうちにもう一曲「リンカーネーション」を投稿します。さらに翌日に3曲目の「ドント☆クライ」、そのまた翌日に「さよなら、ニコニコ動画」を投稿し、なんと
3日で4曲のオリジナル曲を発表するという離れ業をやってのけます。
その驚くべき仕事の速さと独自の調教技術から「ジェバンニ」(由来)の名を贈られました。
そして、この後もいくつものリンのキャラクターソングを作って殿堂入りを果たし、「伝説のリン廃」タグを付けられています。ジェバンニPもそれを受けて、オリジナル曲「リン廃宣言 」を作りました。
「ミクの妹・鏡音リン」



 VOCALOID2 鏡音リン・レンに「Ievan Polkka」を歌わせてみた(仮ver.)
初音ミク発売の時と同じく、リン・レンでもロイツマ(Ievan Polkka)が作られました。
作者も同じOtomaniaさんで、いつかもう一度ミクに歌わせようとしていたロイツマの歌唱データ改良版を、リンに流用したのがこの動画だそうです。ミク版よりも流暢にハキハキと歌っていて、視聴者はこの動画でミク版と比較して、改めてリンの実力を見る事になりました。
ちなみに、レンはバックのコーラスというか、伴奏の一部を担当しています。デビュー直後から不遇な扱いです。
タイトルが(仮ver.)となっていて画面が一枚絵しかないのは、当時、リン・レンにミクの「ネギ」に当たる何を持たせるか、という「持ち物論争」が各所で激化していて、ミクのネギを決定したロイツマでOtomaniaさんが何を持たせるのかに注目が集まっていたため、論争が落ち着くまで混乱を避けたのではないかと言われています。
結局すぐに「ロードローラー祭り」に突入してしまい、残念な事に動画版がアップされる事はありませんでした。



 【鏡音リン】ぶっちぎりにしてあげる♪【ロードローラー最速伝説】
リン・レンの発売前、発売が待ちきれない一部のボーカロイドファン達は、ネタ化に非常に便利だったミクの「ネギ」のように、何かをリンレンにも持たせようという論争、通称「持ち物戦争」を繰り広げていました。
みかん派バナナ派たくあん派などが牽制し合うなか、突然現れたこの曲「ぶっちぎりにしてあげる♪」でロードローラーのインパクトと唐突さが大ウケし、関連動画が爆発的に増殖、「ロードローラー祭り」と呼ばれるほどの騒ぎになり、勝負は一瞬で決してしまいました。(とはいえ、別にロードローラーに縛られるわけではないので、みかんやバナナを持たせた動画はその後も発表されています)
ロードローラーの大元はこの動画で、その後ピアプロでロードローラー関連のイラストが流行、それがニコニコ動画に逆輸入されて、鏡音リン・レン発売と同時にこの曲や逆襲のロードローラーなど、ピアプロのイラストを使った大量のロードローラー動画が生まれたのです。
しかし、リンの調教が難しかったためか初期は本気曲にあまり人気が出ず、発売早々ネタ動画に比率が偏る事になってしまいました。
不幸な事に、このネタキャラとしてのイメージはしばらく後を引いてしまいます。
「ACZEROで語る鏡音レン2~持物編」も見るとよく解る。かもしれません。
「なんでタコ?持ち物戦争(2)」


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テーマ : 初音ミク ジャンル : 音楽

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