2008.02.05 (Tue)

初音ミクの代表曲2

初音ミクの代表曲としてベストアルバムなどに収録される曲は、累計再生数などを基準に選ばれるためか初期の曲に偏りがちになります。「初音ミクの代表曲」で挙げたような曲です。
また、解りやすく初音ミクを説明する曲として、やはり初期に流行ったキャラクターソングが代表曲として語られる機会も多くなります。「初音ミクのキャラクター」で紹介したタイプです。
「メルト」や「みくみく」はミクを代表するに相応しい名曲ですが、ボーカロイドオリジナル曲の人気の傾向は日々移り変わっており、それらの曲が“現在の”ボーカロイドブームを説明する例として挙げられるのは、必ずしも適当ではないかもしれません。
ここでは、安定期と言われる二年目に入ってからの代表的なヒットソングを挙げることで、一年目と二年目でボーカロイドの人気曲の傾向がどう変わったかを見てみたいと思います。
ただし、一年目との違いとして、二年目になると他のVOCALOID2が出揃って多くの人気曲も出ており、初音ミクの代表曲=ボーカロイドジャンルの代表曲とは言えなくなって来ている事に注意が必要です。例えば、この時期のボーカロイドを代表する最高のヒット曲といえば「炉心融解」ですが、これは鏡音リンのオリジナル曲です。他にもルカオリジナル曲「ダブルラリアット」なども高い人気があり、また、ルカとのデュエット曲「magnet」が大ヒットして「歌ってみた」でもっとも歌われた曲になるなど、二年目のボーカロイド界は多様性が増して来ています。
ミク以外のボーカロイドの代表曲については、各ボーカロイドの項目




 「ロミオとシンデレラ」 オリジナル曲 vo.初音ミク
「初音ミク」発売日である8月31日を区切りとして、その2008一周年記念日と2009二周年記念日の間の期間に最もヒットしたミクオリジナル曲は、この「ロミオとシンデレラ」です。
バンド風の曲、様々な童話の要素が詰め込まれた微妙にエロティックな歌詞や、それに合わせた可愛くもセクシーなイラストも人気で、わずか三ヶ月でミリオンを達成する大ヒット動画となりました。
作者はdorikoさんで、代表曲である「歌に形はないけれど」以上の人気を獲得したこの曲によって「バラードの人」というイメージを覆し、複数のミリオン動画を持つ作者の一人となりました。(ミリオン達成は「ロミオとシンデレラ」が先) dorikoさん自身も自作で一番気に入っている曲と語っています。
バンド風作品やJ-POPテイストの人気は二年目のミク曲の傾向でもありますが、インタビューでボーカロイド曲以外はJ-POPしか聞かないと語るdorikoさんは、J-POP系ボーカロイド曲作者の代表格と言えるかもしれません。
→「ミクバラードの神 doriko作品」へ



 【オリジナル曲PV】結ンデ開イテ羅刹ト骸【初音ミク】
和風の音を使った賑やかでどこか不安定な曲と、何通りもの解釈ができる奥の深い歌詞、作者「ハチ」さん自身による不気味なイラストPVも特徴的な、異色の大ヒット曲です。
作者コメントによれば「違和感」と「無邪気」がテーマで、社会のゆがみをそのまま描いた社会風刺になっていると言われています。ファンによる歌詞の解釈も盛んに行われていて、解釈によってはかなりグロテスクな意味になったりするようです。
その斬新なイラストPVと和風でダークな世界観が人気になり、わずか3日で殿堂入りを果たす大ヒット曲となりました。その後も再生数を伸ばし続けて、ミリオン曲となっています。
作者のハチさんは自作曲をVOCALOIDに歌わせるだけでなく自分でも歌っていて、「ニコニコインディーズ」に分類される活動も行っている人です。また、特徴的な自作イラストPVにも人気があり、初期の投稿作ではマウス画PVに拘るなど、独特のセンスで素晴らしい作品を多く作っています。
ハチさんの作品は海外でも知られていて、海外のボーカロイドファンサイト「Vocaloidism」で行われた投票企画で「2009年間最優秀新人賞」に選ばれています。



 【初音ミク】ぽっぴっぽー【本店だよ!!】
ミクがひたすら野菜ジュースを薦めてくる歌です。
同じメロディで何度も繰り返す曲とイラストPVですが、それだけに中毒性が高く、ボーカロイドジャンルに留まらずニコニコ動画の他のジャンルにまで波及するブームの発端となった作品です。このタグから数多くの派生作品が見れます。
作者の「ラマーズP」自身もこの“本店”の他に、英語版テト版ルカ版リン版たこルカ版を作っていて、歌詞も少しずつ違うバリエーションでそれぞれ人気になっています。なぜかラマーズP本人が歌ったバージョンもありました。たこルカ定着のきっかけとなった曲としても有名かもしれません。
ラマーズPは中毒性のある楽曲とシンプルで味のある自作イラストPVで人気が高く、この「ぽっぴっぽー」の他にも「ゲッダン」や「博多の塩」などニコニコ動画全体を巻き込んだ創作ブームの火付け役となったブームメーカーでもあります。また、「志満秀」とのコラボでミクのえびせん「みくせん」のCMソングを募集したコンテストでは、見事ラマーズPの作品「ぱりぱっぱ」が採用されました。短時間でインパクトと中毒性のある楽曲を作らせたら、もう右に出るものはいないのではないでしょうか。
ラマーズPのP名は、「初音奔放曲」の「ぴっぴぴぷー」の繰り返しが、ラマーズ呼吸法に似ていたために付けられました。



 【初音ミクオリジナル曲】*ハロー、プラネット。【ドットPV付き】
古いゲーム音楽を思わせる音楽ジャンルであるチップチューンを得意とする「ささくれP」のミクオリジナル曲で、ミリオンクラスの大人気作品です。
世界の終焉をイメージしたルカオリジナル曲「ワンダーラスト」の続編ともいえる曲で、ピコピコで明るい曲と作者自身によるドット絵の可愛いPVが付いていますが、歌詞や画面で語られる世界観を理解すると悲しい曲である事がわかるようになっています。
歌詞もPVも奥が深く、ゲーム画面をイメージさせるPVの端々に世界観を理解する情報が込められていて、スコアの数値にも意味を持たせてあるなど丁寧に作り込まれています。
ささくれPはミクだけでなくルカ・メグッポイドでも殿堂入り曲を出していて、どれもピコピコサウンドが印象的な名曲です。元はBMS(音楽ゲーム)の人気作家だったそうです。
一般的にはあまり知られていないものの、ボーカロイドと抜群に相性の良い「チップチューン」がボーカロイドジャンルで人気になったのは、ささくれPの影響が大きいです。
「ピコピコサウンドと終末の歌 ささくれUK作品」



 初音ミク オリジナル曲 「裏表ラバーズ」【PV】
「wowaka(現実逃避P)」さんの大ヒット曲で、2009年を代表するミクオリジナル曲の一つ「裏表ラバーズ」のPV版です。
疾走感のある中毒性の高い楽曲と「初音ミクの消失」を思わせる超高速歌唱が特徴的で、生身で歌う事が考えられていないボーカロイドならではの曲と言えます。しかし、難易度が高い分歌い手達のチャレンジ精神を刺激するしく、非常に多くの「歌ってみた」カバーが歌われ、様々なジャンルで替え歌などの派生作品が作られています。このPVもその一つで、元動画のモノクロのイメージを崩さないまま、独自の解釈でエロティックにも取れる動画を付けていて、特に人気の高いPVです。
曲の作者「wowaka(現実逃避P)」さんは、この「裏表ラバーズ」の他にも「ローリンガール」「ワールズエンド・ダンスホール」などミリオンヒット曲を立て続けに発表していて、2009年デビュー組の中では「結ンデ開イテ羅刹ト骸」の「ハチ」さんと並んで最も人気のあるトップPの一人となっています。



 初音ミクオリジナル曲 「from Y to Y」
男女の別れを歌った切ない曲で、作者ジミーサムP(OneRoom)の実体験を基にして作られた作品です。コーラスにルカも使用されています。
タイトルは“始めから終わりまで”を意味する「from A to Z」から付けられていて、Yは作中の「僕」「君」(作者自身と元彼女?)のイニシャルなのだそうです。
曲・歌詞・ミクの調教のどれもが高レベルで、特にジミーサムP作品の特徴でもある後半の勢いに思わず引き込まれます。P名の由来である地味なサムネと画像は、もはやトレードマークです。
熱心な固定ファンが多い事で知られるジミーサムPですが、この曲はそれまでより広い層に支持され、P初のボカラン1位を達成しました。
ジミーサムPがデビューしたのは2008年秋の低迷期と言われていた時期でしたが、やはり後に人気Pとなる「164」さんと偶然にも同じ週にデビューして、二人とも無名の新人でありながらその週のボカランでいきなり2位と3位にランクインしています。二年目に入ったばかりのボーカロイドジャンルにおいて、新しいP達の時代を予感させる印象的な出来事でした。



 [初音ミク] 二息歩行 [オリジナル曲]
2009年に発表されたミクオリジナル曲で、人気作者DECO*27(デコ・ニーナ)さんの代表曲の一つとなっているミクオリジナル曲です。
曲のクオリティーも高いですが、DECO*27さん独特の抽象的で奥深い恋愛の詞が人気を集め、聞く人によって多様な解釈ができる事から議論の元ともなりました。
DECO*27さんは2008年10月にボーカロイドデビューしたPで、ギターを主体としたバンドサウンドと、生々しい恋愛を抽象的な歌詞で表現する独特な世界観の作品が人気となっています。
2009年には初音ミクで次々と殿堂入り曲を発表し、そして2010年には初のGUMIオリジナル曲「弱虫モンブラン」がミリオンヒットとなり、2010年のGUMIの大躍進のきっかけとなりました。
後に、単独アルバムの発売、ゲーム「初音ミクProject DIVA」への楽曲提供、柴咲コウさんの歌うTVドラマの主題歌の作曲など、ボーカロイドPからプロになった代表各の一人として、ryoさんに続く活躍をしています。



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テーマ : 初音ミク ジャンル : 音楽

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